経営方針

中期経営計画

当社は、2025年3月期から2029年3月期の5ヵ年を、会社としての進化を実現するステージと位置づけ、中期経営計画2028「進化の実現」を策定いたしました。事業ポートフォリオ拡大をさらに推し進め、変化に強い経営基盤の構築に向けて、3つの基本方針に沿った施策に取り組んでまいります。

1.経営目標

(2024年5月13日公表)

新たな経営目標の策定

2.3つの基本方針

当社は、事業ポートフォリオの拡大と環境変化に強い経営基盤づくりに向けて、以下の3つの基本方針に基づき、施策を展開します。

(1) 成長領域での事業拡大

コンシューマーIT製品向けの事業で培った技術とビジネスモデルを活かし、成長が見込まれる自動車及びフォトニクス領域においても、デジタル・テクノロジーの進化を支え、価値創出を推し進めます。自動車領域では、先進運転支援システム(ADAS)の進化に伴う車載ディスプレイの枚数の増加や面積の拡大が続いており、当社は、新ラインを稼働させて生産能力を増強し、今後も拡大が見込まれる需要を着実に取り込んでいきます。フォトニクス領域では、生成AIの浸透によるデータセンターの増加に伴い関連デバイスの需要が拡大しており、当社は、2024年4月にフォトニクス領域での事業をリードするデクセリアルズ フォトニクスソリューションズ株式会社を発足させ、増産投資を実行して足元の需要拡大に対応するとともに、次世代の高速通信を見据えた光トランシーバー向け高速PD(フォトダイオード)の開発を加速してまいります。

(2) 既存領域における事業の質的強化

当社の強みである、技術トレンドを先回りした開発により生み出す高付加価値製品の拡大を通じて、既存事業の収益を最大化します。スマートフォンのフレキシブルOLEDディスプレイで既にデファクトスタンダードとなった粒子整列型異方性導電膜(ACF)は、今後も需要拡大が見込まれ、2025年3月期より増産投資を実行し、中長期にわたる事業成長を目指します。また、リチウムイオン電池を搭載するアプリケーションに二次保護回路を搭載する流れが世界的に強まっており、当社は、付加価値の高い大電流製品向け表面実装型ヒューズにおいて、電動工具向けや電動バイク向けに、顧客基盤のグローバルな拡大を通じた事業成長を図ってまいります。

(3) 経営基盤の進化

今後も変化の激しい事業環境が続く前提で、持続的に成長できる組織基盤づくりを進めてまいります。

  • a.
    営業機能強化策としては、当社のビジネスモデルを更に強化するため、海外におけるデザイン・イン、スペック・インの強化に取り組みます。また、戦略的パートナーシップを通じてディストリビューション機能の強化とともに、為替変動への対応力の向上、及び運転資本圧縮に取り組みます。
  • b.
    当社にとって最も重要な経営課題(マテリアリティ)である、人と技術の強化を通じ、技術で差異化を図ることができる会社への進化に継続的に取り組みます。フォトニクス領域を中心に研究開発活動を加速させるとともに、ジョブ型人事制度のグループ展開による技術人財とグローバル人財の獲得力及びリテンション力向上を図ります。
  • c.
    製造機能強化策としては、今後日本において生産年齢人口が減少するという前提のもと、新たに投資を決めた鹿沼第2工場において、DX化を通じたスマートファクトリーの構築を進め、人的資本の価値を最大化する戦略を推進いたします。さらに、各拠点におけるBCP機能の強化を図ってまいります。
  • (注意事項)
    上記の中期経営計画における将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、将来に関する記述の正確性・完全性に関する責任を負うものではありません。実際の業績等は様々な要因により異なる可能性があり、当社として将来計画の達成を約束する趣旨のものではありません。なお、実際の結果等にかかわらず、当社は当ウェブサイトに掲載された内容を随時更新する義務を負うものではなく、かかる方針も有していません。
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