1.概要
漏洩補修材「インフラエイド™」は、インフラ設備の保全・補修に特化した材料として開発した製品です。
UV硬化型シール材「UVS-1000C」
電気設備等の漏油の応急補修に最適な機能を持つシール材です。
設備の老朽化・劣化により油配管やフランジに発生した油漏れに、油を吸収しシール材と一体化することで、補修箇所と密着させます。
1秒以上のUV照射で瞬時に硬化することで、漏油を止め、新たな油道(油の通り道)の発生を防ぎます。
特長
多少の油膜があっても接着可能
シール材自体が油となじみ、油を取り込むことで
配管などの接着面にシール材が接触し、油面への接着を実現
塗布に最適な粘度設計
垂直面で垂れにくく、部品の隙間に入り込む流動性を実現
UV照射で短時間硬化
新たな油道の防止に効果的
エポキシ系補修材に比べ作業時間を大幅短縮
補修後の剥離も可能
はつりなど衝撃を加えることで剥離できる硬度設計
シール原理
デモンストレーション(動画)
使用例
油膜の完全除去が不可能で、これまで補修が難しかったインフラ設備で使用できます。
電気設備 ・変圧器(トランス)・分流器(シャント)
漏油箇所 ・フランジ ・CT-BOX ・ブッシングセメンチング ・溶接部ピンホール
2.施工手順
下地処理
(ケレン)
1.劣化した塗膜・さびを除去、洗浄
漏油部を洗浄・脱脂
塗膜やサビは事前に除去しておく
塗布
2.シール材塗布
対象箇所にシール材を塗布
硬化
3.UV照射・硬化
すぐにUVを照射し硬化させる
重ね塗り
4.重ね塗り、硬化
2と3を繰り返し、シール材の層を2層以上重ねる
作業手順(動画)
施工のポイント(動画)
3.製品情報
仕様
型番 | UVS-1000C | |
---|---|---|
種類 | 1液UV硬化型アクリル | |
性状(硬化前/硬化後) | 白色粘性液状/白色固体 | |
各種素材の接着性※1 | 良好 | ステンレス、鋳鉄、硬質塩化ビニル、アクリル(PMMA)、 ガラス、亜鉛めっき鋼、炭素鋼、真鍮、アルミ |
劣る | オレフィン系樹脂(PP、PE) | |
不良 | シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂 | |
絶縁破壊電圧[KV/mm] ※2 | 52 | |
保管期間(目安) | 製造後2年(未開封・常温暗所保管) | |
正味量 | 200g | |
容器 | フタ:PP 本体:PE |
- ※1 #1000ケレンあり
- ※2 ASTM D149準拠
特性・試験データ
1.油面接着性
試料作成条件
被着材:ステンレス板(SUS304) #1000ケレン
シール材硬化物:UVS-1000C Φ6mm 厚さ1mm
シェアテストスピード:0.2mm/s
硬化条件:1J/cm2@ 365nm
絶縁油Aを含むヘキサン溶液にSUS板を浸漬。
取り出してヘキサンを乾燥させて油膜付きSUS板を作製。
油膜付きSUS板にシール材を塗布し、UV照射して硬化。
シェアテスターで硬化物を水平方向に引っ掻き、強度を測定。
試験結果
評価項目 | 結果 | ||
---|---|---|---|
油面接着性 シェア強度 |
絶縁油A 濃度 |
0wt% (油膜無) |
8MPa |
15wt% | 6MPa |
2.耐油性(硬化物吸油率)
評価項目 | 結果 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
耐油性 硬化物吸油率 |
絶縁油A | <0.5wt% | JIS K7114準拠 | |
菜種油 | ||||
作動油 |