株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社は前中期経営計画2023「進化への挑戦」において、最終年度の2023年度で過去最高益を達成することができ、持続的成長の礎を築くことができたと考えています。一方で、同計画で取り組んでいた事業ポートフォリオ拡大はまだ途上であり、変化を先取りする速度で進化を続ける必要があると認識しています。こうした状況を踏まえ、今年度からの5カ年を会社としての進化を実現するステージと位置づけ、中期経営計画2028「進化の実現」を策定しました。
また、当社は、社員が一体となり、さらなる成長と持続可能な社会の実現に貢献していくための起点として、当社のパーパスを「Empower Evolution. つなごう、テクノロジーの進化を。」と定めました。このパーパスを踏まえ、デクセリアルズの最も重要な経営課題(マテリアリティ)である技術と人財を強化しながら、社会課題を解決することで持続的成長と企業価値向上を実現していきます。そして、10年後にはより広い領域でデジタルテクノロジーの進化に貢献することを目指します。
今年度から始まった中期経営計画 2028「進化の実現」では、環境変化に柔軟に適応しながら、成長領域と定めた自動車、フォトニクス事業の拡大、既存事業の深堀と質的強化、強固な経営基盤の進化に取り組みます。
成長領域において、自動車事業では自動車のIoT化、自動運転技術の進化などの変革の流れをとらえ、ディスプレイやセンサーモジュール向け事業の拡大を図るとともに、フォトニクス事業では2024年4月に発足したデクセリアルズ フォトニクス ソリューションズ株式会社を中心に、当社グループにしかできない技術により、高速通信技術の次世代化が求められるフォトニクス領域での事業を拡大してまいります。また、コンシューマーIT製品向けを中心とした既存領域のさらなる質的強化を推し進め、異方性導電膜(ACF)などの高付加価値製品を軸に事業を拡大し、成長を続けてまいります。
これらの成長領域、既存領域の成長実現に向けて、前中期経営計画の約3倍に相当する規模の成長投資を実行いたします。さらなるキャッシュ創出力の向上を図るとともに、積極的な成長投資と高水準の株主還元の両立を実現することで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
株主・投資家の皆さまには、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。