光学弾性樹脂(SVR)

中・小型フラットパネルディスプレイ向け光学弾性樹脂(SVR)ハイブリッドタイプ

液状樹脂の優れた光学特性と粘着材の作業性を併せ持つハイブリッドタイプ。モバイル機器や車載用ディスプレイ機器などの表示画面の高視認性・高コントラスト化に有効。

  • 型番
    HSVR330
  • 特長
    • カバーガラスに塗布し、エアギャップを樹脂で充填することで、高視認性・高コントラストを実現。また、パネルの薄型化に貢献。
    • 高い透過率と色劣化の少ない、光学弾性樹脂の特性そのままに、高い光学信頼性を実現。
    • UV仮硬化時に粘着(PSA)特性を発現し、フィルム貼合装置での貼り合わせが可能で、フィルムの薄層化に貢献。
    • 貼り合わせ前にUV硬化収縮が進行しているため、UV本硬化での硬化収縮がわずかでパネルの色ムラが出にくい。

仕様

型番 HSVR330
仮硬化条件 [mJ/cm2 ]※1 500~1,400
本硬化条件 [mJ/cm2 ]※2 ≧ 1,000
粘度 [mPa・s]※3 5,300
硬度 ※4 E12
屈折率 ※5 硬化物 1.48
弾性率 [Pa] ※6 25°C 1.2 x 106
保管温度 [°C] 10~30
  • ※1LED 365nm
  • ※2メタルハライドランプ
  • ※3Rheo-meter @25°C
  • ※4Durometer (Code E)
  • ※5Abbe @25°C D線(589nm)
  • ※6DMS method:@1Hz
貼合プロセス
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スマートフォン、タブレットPC、ノートPCなどのエアギャップを持つ、中・小型ディスプレイパネルに適す。

【タッチパネルでの光学弾性樹脂使用例】

1.エアギャップ構造と光学弾性樹脂構造の違い

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2.保管試験(光学特性)

試料作成条件

試料サイズ:40mm x 70mm x 0.95mm
塗布厚:0.15mm
測定器:紫外可視分光光度計 UV-2450 (SHIMADZU)
[ガラス(サイズ:40mm×70mm、厚み:0.4mm)2枚の間に光学弾性樹脂を厚み0.15mmで塗布。]

試験環境 試験時間
高温保管 +95℃ 1000h
高温高湿保管 60℃/95%RH 1000h
低温保管 -40℃ 1000h
ヒートサイクル -40℃⇔85℃ -40℃:30min 85℃:30min 1000cyc

試験結果

透過性

img_svr_300_01.png

色相

信頼性条件 L* a* b* 黄色度

ヘイズ(%)

初期条件 99.9 -0.03 0.04 0.26 0.2
高温保管 99.9 -0.08 0.15 0.44 0.2
高温高湿保管 99.7 -0.04 0.29 0.73 0.7
低温保管 99.9 -0.02 0.04 0.27 0.3
ヒートサイクル 99.9 -0.04 0.14 0.44 0.3

3.暴露試験(光学特性)

試料作成条件

試料サイズ:40mm x 70mm x 1 mm

塗布厚:0.2mm

測定器:紫外可視分光光度計 UV-2450 (SHIMADZU)

試験条件:DIN75220 Z-IN1

[ガラス(サイズ:40mm×70mm、厚み:0.4mm)2枚の間に光学弾性樹脂を厚み0.2mmで塗布。]

試験結果

透過性

svr330_graph_main02.png

色相

信頼性条件 L* a* b* 黄色度

ヘイズ(%)

初期条件 99.9 -0.07 0.16 0.47 0.2
DIN75220 Z-IN1 99.8 -0.02 0.15 0.47 0.3

ご注意

この特性データは、当社の実施した評価結果に基づくものですが、お客さまのご使用時の製品特性を保証するものではありません。ご使用の際は、実際に使用される装置および被着材での評価結果に基づき、使用条件を十分ご検討の上、ご使用いただきますようお願いいたします。