セルフコントロールプロテクター「SFK 75Aシリーズ」を新しく製品化
-当社表面実装型ヒューズで最大の75A定格電流を実現-
製品
2025.05.14
デクセリアルズ株式会社(本社:栃木県下野市、代表取締役社長:新家 由久、以下、当社)は、このたび、当社の表面実装型ヒューズとしては最大※1の定格電流を実現する、定格電圧62VDC定格電流75A対応のセルフコントロールプロテクター「SFK 75Aシリーズ」を新しく製品化したことをお知らせします。

セルフコントロールプロテクター(以下、SCP)は、リチウムイオンバッテリーの充放電を制御している一次保護が正しく機能せずに過充電・過電流が発生した際、ヒューズエレメントを溶断させて回路を遮断する二次保護回路向け保護素子である「表面実装型ヒューズ」です。1994年の上市以来、ノートPCやスマートフォンなどの機器に広く採用されています。昨今では、リチウムイオンバッテリーの用途拡大にあわせて電動工具や電動バイクなどにも採用されているほか、AI技術の進化にともない注目を集めるデータセンターにおいてAIサーバーのバッテリーバックアップユニット(BBU)※2にも採用されるなど需要が拡大しています。
かねてより、これらのお客さまから最終製品の性能向上に必要となる大電流対応可能なSCP製品の要望を多くいただいており、開発を進めてきました。 「SFK 75Aシリーズ」は、当社独自のヒューズエレメントの低抵抗化技術をより最適化することで、従来の60A定格のSCPと同サイズを維持しながらも、高容量・高出力で大きな電流を必要とするアプリケーションに幅広くご使用いただけます。製品サイズが横幅9.5 mm、縦幅5.0mm、厚み2.0mmと小型であることから、最終製品の内部の省スペース化にも貢献します。
また、本シリーズは、2025年6月3日(火)からドイツ・シュトゥットガルトで開催される予定のヨーロッパ最大のバッテリー技術展示会「The Battery Show Europe」※3で、初めて展示します。
当社はこれからも、多様なアプリケーションへのSCP採用に向け、多様な製品を提供するとともに、リチウムイオンバッテリーの安全性向上に貢献する製品としてのSCPの認知をグローバルで高めていくことで、テクノロジーの進化に貢献していきます。
- ※12025年5月時点、ねじ止めタイプを除く。
- ※2主電源の停電や電圧低下時にコンピュータおよびサーバーなど周辺機器に電源を供給する装置。
- ※3The Battery Show Europe 公式サイト
セルフコントロールプロテクター(SCP) SFK 75Aシリーズの詳細
■製品名
- セルフコントロールプロテクター(SCP) SFK 75Aシリーズ
(SFK-1275/SFK-2075/SFK-5075)
■特長
- 当社の表面実装可能な二次保護ヒューズとして最大となる、75Aの定格電流を実現
- 小型でありながら大電流に対応、電動バイクや電動工具などのパワーツール、蓄電池に最適
- 最大14セルまで対応可能な製品をラインアップ
■仕様
型番 | SFK-1275 | SFK-2075 | SFK-5075 |
---|---|---|---|
電池パック直列セル数 | 3セル | 5セル | 12~14セル |
定格電流 (A) | 75 | ||
最大定格電圧 (VDC)※4 | 62 | ||
最大遮断電流 (A) | 200 | ||
動作電圧範囲 (V) | 10.5~13.5 | 17.6~22.5 | 48.0~62.0 |
ヒーター抵抗 (Ω) | 1.83~2.75 | 5.10~7.70 | 38.50~57.40 |
ヒューズ抵抗 (mΩ) | 0.7 | ||
寸法 (mm) | 9.5 x 5.0 x 2.0 |
- ※4ヒューズ部で遮断できる電圧の最大値です。ヒーター部の動作電圧ではありません。
「SFK 75Aシリーズ」展示について
「The Battery Show Europe」は、先進バッテリー技術やハイブリット電気自動車技術、バッテリーエネルギー貯蔵のサプライチェーン全体が一堂に会する、欧州最大のバッテリー技術展示会です。本展示会内、デクセリアルズブースで展示を行います。
-
- 展示会名
- The Battery Show Europe
-
- 開催期間
- 2025年6月3日(火)~6月5日(木)
-
- 会場
- Messe Stuttgart (ドイツ・シュトゥットガルト)
デクセリアルズブース: 4-B31
-
- 出展予定製品
- 表面実装型ヒューズ(保護素子)など
※展示製品は、展示変更する場合があります。ご了承ください。