異方性導電膜、スパッタリング技術で製造された反射防止フィルム、光学弾性樹脂の3製品で世界シェアNo.1を4年連続で獲得
- 富士キメラ総研「2023ディスプレイ関連市場の現状と将来展望」より -
企業
2023.08.08
スマートフォン、自動車などに最先端の技術・材料・デバイスを提供するデクセリアルズ株式会社(本社:栃木県下野市、代表取締役社長:新家由久、以下、当社)は、株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田中一志、以下、富士キメラ総研)が2023年7月に発行した市場調査レポート「2023ディスプレイ関連市場の現状と将来展望」において、当社が製造・販売する異方性導電膜(ACF)、スパッタリング技術※1で製造された反射防止フィルム、光学弾性樹脂(SVR)の3製品が世界シェアNo.1※2を獲得したことをお知らせします。なお、3製品いずれも4年連続※3での世界シェアNo.1となります。
- ※1 薄膜形成技術のひとつ。真空環境下でターゲット材にアルゴンガスを吹きつけ、弾き出された原子や分子を対象物に付着させて積層する技術で、半導体の製造などでも活用されています。
- ※2 2022年の金額シェアベース。
- ※3 2019年~2022年実績。
当社製品の市場の占有率と概要について
富士キメラ総研の同調査レポートによる、異方性導電膜(ACF)、スパッタリング技術で製造された反射防止フィルム、光学弾性樹脂(SVR)各製品の2022年金額ベースの市場占有率は以下の通りです。
異方性導電膜(ACF)
同調査レポート上の市場区分:ACF※4
当社の世界シェア:67.4%
- ※4 大型向けACF、中小型向けACFの合計。
異方性導電膜(ACF)とは
ICチップなどの電子部品を基板に実装し、回路を形成する際に欠かせないフィルム状の接合材料です。熱硬化型樹脂の中に導電粒子を分散させており、熱と圧力を加えることで「接着」「導通」「絶縁」の3つの機能を果たし、隣接回路間を絶縁しながら対向回路を導通させることが可能です。
当社の異方性導電膜(ACF)は、ディスプレイのICチップやカメラ・センサーモジュールなどの実装に多く使用されています。近年は、より高い接続信頼性が求められるハイエンド品において、独自の技術で導電粒子を意図する位置に整列させた粒子整列型異方性導電膜(ACF)や大径粒子整列型異方性導電膜(ACF)など革新的な製品を生み出し、ACF事業のさらなる拡大につなげています。
スパッタリング技術で製造された反射防止フィルム
同調査レポート上の市場区分:表面処理フィルム(ドライコート)
当社の世界シェア:93.7%
スパッタリング技術で製造された反射防止フィルムとは
ディスプレイの最表面に貼ることで光の反射を抑え、きれいで見やすいディスプレイを実現するフィルムです。スパッタリング技術によって金属酸化膜の反射防止層を形成することで、高い耐久性と優れた反射防止性能を有します。
当社では、独自のロールtoロール方式を採用し、ロール状のフィルム製品を効率よく、かつ品質を確保して生産することができる体制を整えています。当社の反射防止フィルムは、ノートPCのほか、自動車の車載ディスプレイに広く採用されており、特に車載ディスプレイは世界的に大面積化の最中にあり今後もますますの需要増加が予想されます。
光学弾性樹脂(SVR)
同調査レポート上の市場区分:OCR※5
当社の世界シェア:53.7%
- ※5 光学透明接着剤。ディスプレイ内部を貼り合わせる透明な液体接着剤の総称。
光学弾性樹脂(SVR)は当社光学透明接着剤の登録商標です。
光学弾性樹脂(SVR)とは
ディスプレイのトッププレートと、その下にある液晶モジュールなどの間にある空間(エアギャップ)に充填する液状の接着剤です。ガラスに近い光学特性を持つことから、トッププレート界面での外光の反射と内部の映像光の拡散を最小限に抑え、ディスプレイの視認性を向上させることが可能です。
当社の光学弾性樹脂(SVR)は、スマートフォン、タブレットPCや自動車の車載ディスプレイに広く採用されています。