世界初の全生分解性粘着テープの開発
CSR
2000.12.07
ソニーケミカル株式会社は(代表取締役社長 中村嘉秀)は、ソニーグループが「中期環境ビジョン」に掲げている環境保全に寄与する技術開発への取組みの一環として、植物と一緒に破棄されても土の中で、生分解する、全生分解性粘着テープの開発に世界に先駆けて成功いたしました。
一般てきな粘着テープはベースフィルム・下塗り剤(ベースフィルムに対する粘着剤の接着力が弱い場合)・粘着剤などから構成されていおり、その構成材料の殆どが生分解性ではないため、環境を保護するためには、廃棄の際に分別することなく植物と一緒に土の中に埋めたり、コンポスト処理等される事により生分解して、炭酸がズと水になります。また、熱処理しても、燃焼カロリー数は、4,580cal/gと通常のプラスチックの約半分と低いため、燃焼装置を破損させることもなく、ハロゲン等を含んでいないため、塩化水素やNOx、SOxなどの有害ガズも発生いたしません。
ベースフィルムにトウモロコシのデンプンを原料とし、乳酸発酵を経たのち科学合成にて生成されたポリ乳化フィルム、粘着剤に天然ゴム・ロジン等を使用し、当社独自の技術により低粘着性の天然ゴムをポリ乳酸フィルムに下塗り剤なしで、強固に接合すことに成功したため、下塗り剤や剥離剤は使用しておりません、テープ背面からは軽く剥離し、植物等の被着材面には、低粘着力で粘着しますが、粘着面同士は天然ゴムの特性で強固に接着します。また、全生分解性粘着テープは、緑白色で、緑色は葉緑素、白色は酸化チタンを使用しており、性分解の妨害とはなりません。 使用用途としては、軽粘着粘着剤で、使用後廃棄される以下のよう粘着テープの代替が可能です。
1.農業・ガーデニング用:植物の枝木と支柱を結束し、植物と一緒に廃棄できます。
2.野菜結束テープ:商品で野菜を結束し、家庭では生ごみと一緒に廃棄できます。
3.その他軽粘着用途
なお、発売時期、価格などについては未定です。
当社は、地球環境の保全を重要な経営方針としており、1995年にISO14001DISをDNVから世界で初めて取得し、これまでも無溶剤型ハロゲンフリー高性能汎用両面テープ(GREEN TAPE)を発売するなど環境負荷の軽減に努めております。
こちらの記事の内容は発表当時のものです。
現在当該製品は既に生産を終了しており、ご注文やサンプルの提供を行っておりませんので、ご了承ください。