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経営/戦略

新任社外取締役メッセージ

持続的成長の実現に向けて
社外取締役
田口 聡

当社は、機能性材料メーカーとして、異方性導電膜(ACF)や反射防止フィルムなど、優れた技術力を活かして差異化された製品群を有し、営業とエンジニアが協働して直接のお客さまだけでなく最終製品メーカー様へも直接アプローチしていくという独自のビジネスモデルのもと、グローバルニッチな市場で高いシェアを獲得し事業を展開しています。また、特定分野向け製品への依存度が高いという課題に対しては、自動車をはじめとする新領域への進出を図っているところです。

一方、当社を取り巻く事業環境を長期的に展望すると、当社が持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、今まさに、あらゆる経営判断の基礎・拠り所となる長期的なビジョンをつくり上げていくことが喫緊の課題であると考えています。将来のありたい姿を描き、その実現に向けた成長シナリオを主要な経営戦略、すなわち次期以降の中期経営計画に具体的に落とし込んで速やかに実行していくことが何より重要であります。そして、業績が順調に推移している今こそ、それを支える体制基盤や企業風土をつくり上げる絶好のチャンスだと思っています。

私は、当社の社外取締役の一人として、将来にわたる成長の礎となる長期的なビジョンの策定に最初の段階から関与させていただくなかで、過去の延長線上にはない価値観、当社の歴史・文化・風土に拘束されない考え方をご提供することで、何らかの貢献ができれば幸いと考えています。

社会環境の変化を機敏にとらえ、
継続的な革新につなげる企業へ
社外取締役(監査等委員)
加賀谷 哲之

監査役設置会社から監査等委員会設置会社への移行の狙いは、業務執行を担当する取締役への権限委譲の範囲を拡大させ、経営スピードを高めることにあります。これらを持続的な企業価値創造に結び付けるためには、そのモニタリングを担当する監査等委員会の独立性やその権限をより強化する必要があります。

こうした取り組みの実効性は、執行を担当する取締役がいかに真摯に社外取締役に会社の現状についての情報共有をおこない、その声に真摯に耳を傾けるかによって決定づけられます。当社においては、執行担当の社内取締役や執行役員にその権限が委ねられた事象でも重要項目については社外取締役に対して丁寧に説明する場を、取締役会以外にもさまざまなかたちで設けており、社外取締役が納得するまで説明することで多様な視点を経営判断に反映させることを重視しています。私も取締役(監査等委員)としてモニターするにあたって必要な情報を適宜要求させていただいていますが、これらについても迅速に対応いただいています。

とはいえ、経済や社会、環境はめまぐるしく変化しており、それらの変化に柔軟に対応していくためには、これまで以上に多様なステークホルダーの声に真摯に耳を傾け、企業を変革していく姿勢が求められます。このためには、当社のコーポレート・ガバナンスそのものを進化させていく必要があります。私自身もより経済や社会、環境の変化を機敏にとらえ、当社の経営革新に結び付けていくよう尽力していきたいと思います。