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経営/戦略

前年同期並みの事業環境下でも、技術トレンドにあった高付加価値製品を伸ばし、増収増益を実現

FY21.1H 主要最終製品の市場動向(前年同期比)

まず、当社製品が搭載されている主要最終製品の2021年度上期市場動向を振返ります。ハイエンドスマートフォンとノートブックPCを除いて、ほぼ前年同期並みの需要となっています。最終製品の市場がほとんど伸びなかったという状況のなかで、当社は上期で過去最高の売上高と利益を更新することができました。当社が増収増益を実現できた要因についてご説明します。

FY21.1H アプリケーション別売上増減*(前年同期比)

2021年度上期の売上高を前年同期比でみると、COVID-19による追い風といった外的影響もあるものの、それ以上に、当社の高付加価値製品による新規の案件や顧客の獲得と車載領域の増収、蛍光体フィルムを含む2019年度以降に量産を開始した新製品の貢献といった、これまでの当社の取り組みが成果として現れ、大きく寄与しています。2020年度に行った中期経営計画の諸施策の成果として、固定費の削減とマイクロデバイス事業の収益改善も着実に進んでおり、これらの効果によりEBITDAが増加しました。

差異化技術製品の売上高と営業利益

さらに、当社の差異化技術製品の売上と利益の推移をみますと、ご覧のとおり、世の中の技術トレンドを先回りして開発してきた製品が、デファクト化、新規顧客や新規案件の獲得、あるいは新製品の導入に結び付き、この数年間で当社の稼ぐ力が着実に上がってきました。

中期経営計画の基本方針に基づいて強化に取り組んできた差異化技術製品が刈り取り期に入り、高付加価値製品を伸ばしてきたことで、市場動向に大きく左右されずに稼ぐ力であるEBITDAを高めることができるようになってきました。その結果、2021年度の業績見通しも上方修正しました。

業績・経営指標

  • (注) 当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益に読み替え
    EBITDA=営業利益+営業費⽤として計上される減価償却費+のれん償却額
    ROIC=(営業利益×(1-実効税率))÷(純資産+有利⼦負債) ×100
    ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷純資産×100
    * 上期実績109.8円/⽶ドル、下期前提112.0円/⽶ドル

EBITDAは、2021年度内に最終年度の目標値を超える見込みとなっていますが、EBITDAだけでなく、ROIC、ROEを含むすべての指標も、中計最終年度の目標値を前倒しで達成する見込みとなっています。

株主還元・資本政策

  • * 株主還元⽅針:総還元性向でのれん償却前の親会社株主に帰属する連結当期純利益の40%を⽬途に利益還元

株主の皆様への利益還元は、従来の方針に沿って行います。
まず、安定的な現金配当を維持するという考えのもと、2021年度の配当を上場時の水準まで引き上げ、2円増配の年間60円といたします。さらに、今回、自己株式の取得を公表いたしました。

当社では、こうした稼ぐ力の向上により、当社社員および株主の皆様への還元を行い、同時に次の成長に向けた投資もしっかり行うことで、持続的成長を果たす企業体質への進化を目指してきました。そしてまさに今、これまで挑戦を続けてきた「進化」が始まったと捉えています。
5月に公表した中計リフレッシュの残りの2年半については、この成長の目線をもう一段上げて、さらなる業績成長とともに次の成長に向けた仕込みの強化を図り、企業価値向上に向けた取り組みを進めていきます。