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社外取締役インタビュー

デクセリアルズでは、透明性・客観性を念頭においた経営が、当社の企業価値向上に資すると考えております。社外取締役からのメッセージや対談を通して、ガバナンスをはじめとした当社の経営への取り組みについてご紹介します。

髙松和子に「経営とダイバーシティ」について聞く

多様な人の多様な意見の中からこそ最適解を見つけることができる

代表取締役社長の一ノ瀬隆が社外取締役の髙松和子に、企業におけるダイバーシティの必要性と課題、多様性を活かした企業のあり方についてお話を伺いました。

企業におけるダイバーシティの必要性

一ノ瀬はじめに、当社の社外取締役を2年間務められたご感想をお聞かせいただけますか?

髙松まず感じたのは、まじめで誠実な会社であるということですね。将来性のある素材産業に取締役として関わらせていただき、やりがいと同時に責任も強く感じています。

一ノ瀬髙松さんは、労働環境の整備としてダイバーシティ推進やハラスメント防止などさまざまな啓発・支援活動をおこなっている公益財団法人21世紀職業財団の業務執行理事・事務局長で、当社でも女性社員や管理職向けに講演していただきました。その復習になりますが、なぜ営利を追求する企業がダイバーシティ(多様性)を重視すべきなのでしょうか。社内が一つの意見でまとまって動いた方が効率が良いのではないか、という意見もありますが。

髙松高度成長期は、上意下達でモノカルチャーな組織の方が効率が良かったことは事実です。でも今はネットワーク時代。情報は瞬時に世界中に拡散し、人や物もグローバルに交流します。社会の変化のスピードも年々速まっています。その中で、ワンパターンでは変化に対応しきれません。多様な人の多様な意見の中からこそ最適解を見つけることができるのです。
日本ではあうんの呼吸が大事にされますが、多様性のある環境では、それは通じません。仕事を進める際、すべて説明することが基本です。何のためにするのか、成果はどこでどう使うのか、スピード感や完成度はどの程度必要か、きちんと理解して仕事に取り組めば、効率的で生産性も成果も上がります。

また、女性や外国人など幅広く人材を求めたほうが、優秀な人材を確保することができます。さらに、社内にいる人たちが本来の力を十分に発揮できていなければ企業にとっても損失です。



ダイバーシティ推進に向けた課題

一ノ瀬ダイバーシティというと女性の活躍推進と言われますが、色々と迷うこともあります。当社は、柔軟な働き方を実現する制度は充実していると自負しています。例えば、職種による例外はありますがフレックスタイム制を導入していますし、育児や介護休暇なども整備しています。男性の育児休職取得実績もあり、制度が利用しにくいという雰囲気でもない。働きやすさでは負けていないと思いますが、女性の管理職は少ない。活躍してもらうには何が足りないのでしょうか。

髙松確かに当社は働きやすいと思います。実際、女性の平均勤続年数が男性より長いですね。それでも女性の管理職が少ないのは、戦力として育成してこなかったからです。社会全体の意識がそうだったように、女性はいずれ結婚・出産で辞めると思い、重要な仕事を任せられていなかったのです。女性も出産後、仕事は続けられても男性並みに働くのは難しいので、最初から仕事を制限してしまいがちでした。それでは、経験やスキルが不足してしまうので、昇格は難しいでしょう。
今後は、女性にも積極的にさまざまな経験を積ませ、しっかり育成する必要があります。
その時に障害になるのが男性の「ナイト精神」です。女性を守る気持ちで女性には厳しい仕事をさせないのです。仕事経験が人材育成の基本です。女性にも難しい仕事や厳しい業務も任せ、失敗も経験させ、育成する必要があります。余計な配慮をせず、男性同様に戦力として鍛えるのです。女性も、男性に甘えずにしっかりとキャリアを築く姿勢が求められます。
さらに、男性の働き方も問題です。毎日遅くまで残業し、休日出勤も出張もいとわない働き方を変える必要があります。男女ともに効率よく働いて早く帰り、家事・育児を夫婦で分担するようにならなければ、本当の意味で女性が活躍できる環境にはなりません。

一ノ瀬女性の活躍推進は企業努力だけではままならない面もあると感じます。例えば会社は早く戻ってきてほしいと思っても保育所がないとか、配偶者の転勤とか。男女関係なく介護離職も切実ですね。

髙松社会インフラの整備も必要ですが、行政の動きは遅く、そう簡単には進みません。いま働いている人にとっては今が重要で、10年後ではもう遅いのです。
個人でも、保育園に入りやすい方策を探るとか、保育体制の整っている自治体に移るとか、各種保育サービスを利用するなどもできます。企業も情報提供や補助ができるでしょう。配偶者の転勤は、休職制度や再雇用制度で対応できる部分もありますし、ITを利用して在宅勤務で乗り切る人もいます。ポイントは、そこまでして働きたいと思えるかどうかです。



多様性を活かした企業の姿とは

一ノ瀬多様性は性別、年齢、国籍など、さまざまですね。当社でも国内外の事業所でいろいろな国籍の社員が働いています。まずはそういう属性が壁となって活躍や昇進を諦めてしまう環境をなくすことが第一ですが、その先に、一人ひとりの異なる能力や経験、個性を発揮して会社に力を与えてほしい。それが最終目標です。そのためにどんなことに気を配るとよいでしょうか。

髙松要は、属性にとらわれることなく、「人はみな違う」ことを前提に、その人の能力を十分に発揮できるようにすることです。そのためには、全員が同じように働くのは無理があります。一人ひとりを個別に見て、その人に合った業務や働き方で力を発揮してもらうのです。これまでの日本の雇用形態や企業の考え方を大きく変えることになると思います。どうしたら変革できるか、まだまだ試行錯誤が必要ですね。

一ノ瀬多様な視点を活かすという考え方は、世の中にまだ無い価値を創造していく、「Value Matters」という当社の企業ビジョンとも合致します。社員が柔軟な思考で自発的に課題を解き明かし、顧客や社会のニーズに貢献する新しい価値を提供する。働きやすい風土を整えて、社員が能力を発揮して会社が成長する好循環をつくり、グループとして成長していきたいと考えています。


この対談は、PDF第5期 報告書「Dexerials Talk vol. 4」に掲載した同記事を紙面の都合上一部割愛した部分も含めて掲載しています。